繊細かつ丁寧に描きこまれた切り絵のような、とにかくキレイな表紙に惹かれて図書館で借りた絵本です。「王国のない王女のおはなし 」。

 ストーリーは、自分がお姫様だという主人公が、馬の引く荷車に乗って、あちこち彷徨い自分の王国を探すというもの。タイトル通り、王国のないお姫様です。でも名前はプリンセス。そして周りの人たちは、彼女をお姫様として扱います。彼女自身も、お姫様と呼ぶに相応しい品格を持ち合わせているので、まずここに好感が持てます。

 文章量は多いので、4~5歳ぐらいの女の子向けかなと思います。言葉遣いは平易で、漢字には読み仮名が振られているので、もしかしたら対象年齢はもう少し上かな?もしくは、絵本が好きな大人向けの一冊でしょう。

 最大の魅力は、切り絵なのか本当に描いているのか判らないような、独特な絵。絵の一部を切り取って便箋やノートの表紙にしたらなんと素敵でしょうね。ポストカードにして壁に飾っておいてもよさそうな仕上がりです。

 女の子あるいは女性への贈り物にもよいのでは。わたしも、借りて読んだものですが、自分用に一冊欲しいなと思いました。たかが絵本されど絵本、たまにこういう当たりがあるので、絵本ももっと積極的に読もうと思わせてくれた一冊でした。

 

王国のない王女のおはなし
  • アーシュラジョーンズ
  • BL出版
  • 1890円
Amazonで購入