女性の扱いが妙に上手いというか、女性を手のひらで転がして楽しんでいるような二人の青年(今野さんと吾妻さん)の女性遍歴を交互に綴った短編集です。「愛があるから大丈夫」。

 二人とも少しずつ成長しており、はじめは大学生だった二人が、それぞれ就職したり会社を辞めたり専門学校に入学したりします。

 どの話でも、登場する女性は滑稽なものとして描かれます。痛々しい言動や行動、考え方がこれでもかといったふうに出てきます。あくまで今野さんと吾妻さんの視線を借りてのことなので、男性の独りよがりな部分もあるのでしょうけれど、女という生き物がちょっと嫌いになりそうです。これがまた、どれもこれも身の回りにいそうな人ばかりなのです。
 もちろん中には、二人を手玉に取るような素敵な美女や大人の女も登場しますけれど、大体は二人にいいようにやられています。

 疑問に思う点は、これは男性目線から見た女の現実なのか、女性目線から見た女の現実なのか。
 女に対して辛辣な印象を受けたので、女性から見た……かもしれません。ところで作者って男性のような名前ですけど、実際どうなのでしょうね。

 さて、自由に女を楽しむ二人の青年に待ち受けていた結末は、釈然としない結婚でした。

 二人とも同じ結果に落ち着くあたり、よい結末だと思います。ただ、唐突過ぎる印象は受けましたけれどね。


愛があるから大丈夫
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